KickstartでCentOSを自動インストールする

Kickstartインストールを利用することで、CentOSのインストールを自動化することができます。確認した環境はCentOS6.3(x86_64)です。

1. Kickstartファイルを作成する

Kickstartファイルはテキストファイルなので、テキストエディタで一から自作することもできます。でも、典型的なパターンのテンプレートがあれば、それをカスタマイズするのが手っ取り早くて楽な方法です。

CentOSはインストール時の設定を以下の場所に保存しています。

/root/anaconda-ks.cfg

このファイルはKickstartファイルのフォーマットになっています。ですので、これを改造して、汎用的に使えそうな設定でKickstartファイルを作成しました。

text
autostep
install
cdrom

lang ja_JP.UTF-8
keyboard jp106
timezone --utc Asia/Tokyo

rootpw hogesvpw
network --onboot yes --device eth0 --bootproto dhcp --noipv6 --hostname hogesv

firewall --enabled --service=ssh
selinux --disabled
authconfig --enableshadow --passalgo=sha512

bootloader --location=mbr --driveorder=sda --append="nomodeset crashkernel=auto rhgb quiet"
clearpart --initlabel --all --drives=sda
part /boot --fstype=ext4 --size=500
part / --fstype=ext4 --grow --size=200
part swap --size=2016

# repo --name="CentOS"  --baseurl=cdrom:sr0 --cost=100

%packages
@base
@core
@japanese-support
%end

Kickstartファイルの書式や定義の詳細については別の記事に譲ります。
参考 : Kickstart Options

2. Kickstartファイルを設置する

OSのインストール時、作成したKickstartファイルにアクセスする必要があります。アクセスする方法はいくつか用意されているのですが、今回はHTTPでアクセスする方法を使います。LAN内のHTTPサーバにKickstartファイルを設置して、以下のURLでアクセスできるようにしました。

http://setupsv/ks.cfg

3. Kickstartファイルを指定してインストールを開始する

では実際にCentOSをインストールしましょう。今回はインストールDVDを用意しました。DVDから起動すると、インストールメニューが表示されます。Tabキーを押してオプション編集モードになったら、以下のオプションを追加してインストールを開始します。

ks=http://setupsv/ks.cfg

Kickstartファイルに誤りがなければ、あとは自動でインストールが進むはずです。インストールが完了すると、再起動するようにメッセージが表示されますので、インストールDVDを取り出してから再起動をすれば完了です。

参考 : Kickstart Installations